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DidiChuxing(中国配車アプリ)がアップル社の10億ドルの出資を受けたと発表

皆さん、こんにちは、mqmの王です。

本日の一つ大きなニュースでもありますが、Appleが異例な投資をするのは話題になりました。アップルが中国の配車アプリに投資する理由は定かではないみたいですが自分の推測も含めて整理してみたいと思います。

 

DidiChuxingとは

 

日本であまり知られていないですが、中国の配車アプリのトップを走り続いた会社です。設立から僅か4年です!最新ラウンドの調達は15~20億ドル、評価額が250億ドルと言われている中、アップル単独で10億ドルという意外性があります。

 

DidiChuxing(滴滴出行)の紹介

 

2012年 北京小桔科技有限公司として発足し、北京中心に運営開始

2013年 テンセントの1500万ドル投資を受け

2014年 テンセントが運営するWeChatと業務提携し、WeChat Pay(微信支付)の導入開始、タクシー料金をユーザーにチャージバックキャンペーンを実施(WeChat Payのシェア率急拡大)

2015年 中国配車アプリのツートップ(DidiとKuaidi)統合し、Uberというグローバルな巨人の中国進出と戦う基盤を備えた。(Uberが2014年にすでに中国進出していたのですが、なかなか難航していた。2015年中国向けに10億ドルを突っ込んで、さらに、20億ドルを調達するらしいです。)

DidiChuxingは中国A(アリババ)T(テンセント)資本が入って、UberがB(バイドゥ)資本で、陣営が分かれている。現段階では、DidiChuxingの方が調子がいいです。さらに、DidiChuxingグローバル進出も狙っています。グローバルマーケットでも、Uberとの闘いが避けられないですね。

 

アップルの狙い

 

・中国での減収が顕著に、ApplePayも難航している。巨大なグローバル企業でも中国でうまくいかないのは、中国特有な性質とも言えます。中国マーケットを攻略するのは、こういう戦略投資が賢明だと思います。ローカル企業が強い!特に中国の場合。また、配車アプリの決済が少額、回数多いもので、ApplePayにメリットが十分あると思います。

・複数の情報から、アップルが自動車事業を計画中で、ほぼ間違いないと思いますが、実際どういう切口でやるのかが、今後楽しみのところです。特に、自動運転が路線データが大事なことで、配車アプリなどの企業がここが強いです。DidiChuxingの場合は、中国で、400あまりの都市をカバーし、ユーザーが3億、1100万オーダー/日を突破、車数1400万台越え、日々大量なデータが蓄積されている。下図はユーザーが車を呼ぶ難易度を表すものです。自社のデータと高德地图(地図アプリ、アリババ系)業務提携したものです。

 

 

DidiChuxingの狙い

 

・単なる資金調達先、評価額がどんどん膨らんでいる中、Uberという強敵がいて、サービス競争のみならず、調達も相当激しいです。闘うために資金がいるのは自明なことです。

・これから、海外事業の展開のため、アライアンス先として、アップルが素晴らしいです。